法改正によって何が変わるのか

労働安全衛生法施行令の改正により、建設業などの高所作業において使用される「安全帯」の名称が「墜落制止用器具」に変更されることになり、今後、墜落制止用器具として認められる器具は、以下の通りとなりました。(6.75m以上の高所作業は「フルハーネス型」に限定)

二刀流ムサシは、②の胴ベルト型(U字つり)に該当しますが、これまで一本であったU字綱が二本という新しい形となっております。

安全マニュアルへの記載を目指しています

ムサシに使用されているロープ、金具等のパーツは全て、安全基準を満たした(これまでの安全帯に実際に使用されている)ものなので、使用には何ら問題が無いものの、U字綱二本という新方式である為、各地の電柱を管轄している組織の安全マニュアル等への記載が無く、使用できない現状です。

その為、昇降柱において、法改正後にフルハーネス型と併用となる「ワークポジショニング器具」として使用可能となる事を目指し「二刀流安全帯ムサシ」の安全マニュアル記載に向けて、賛同して頂ける声を署名等で募っております。

法改正と昇降柱現場とのズレ

労働安全衛生法(安衛法)の改正は、多発している建設業界の墜落・落下災害ゼロを目指す為のものですが、フルハーネス型とワークポジショニング器具の併用でも、下図のように昇降柱の現場では改善されない事が予想されます。

このように、実際の現場に立つものとして、法改正後の規約に沿っても「柱上作業中」の災害には大きな改善が見られる事が予想されるものの、「昇降柱中」の墜落・落下災害は、これまでと同様の器具<胴ベルト型(U字つり一本)>を使用する事を考えると、状況の改善は見込めません。

なぜ昇降柱現場と法のズレがあるのか

下図「28年度の建設業における墜落・転落死亡災害の発生箇所」でも分かるように、屋根・梁、建築物・構造物、足場、はしご等、建設現場での死亡災害が多数を占めている為、当然のことではありますが、そちらを想定した法改正となっている事で、昇降柱の現場とのズレがあると考えています。

しかし、昇降柱現場での墜落・落下死亡災害は建築現場に比べれば少数かもしれませんが、毎年起こることであり、死亡事故、重傷事故を耳にするたびに墜落災害ゼロを願ってやみません。

完全施行日に向け、現場の声を伝えたい

労働安全衛生法(安衛法)は2022年1月1日に完全施行されます。完全施行されるまでの間に、現場の声を署名等で伝え、昇降柱での墜落災害ゼロに向けて「二刀流ムサシ」の認可を目指しております。

二刀流ムサシは無墜落・無落下

二刀流ムサシはU字綱二本の仕様で、昇降柱時に必ずどちらか一本が電柱にかかっている為、足を踏み外したり、意識を失う等、万が一の事が起きても(電柱の足場ボルトが45cm間隔にあるので)落下距離が45cmと極最小限にとどめる事ができます。昇降柱時に二刀流ムサシを使用し、柱上作業時にはフルハーネス型と併用する事で、墜落・落下災害ゼロは、実現可能であるとの希望を持っております。

昇降柱現場での墜落・落下災害ゼロを目指し、二刀流ムサシの使用認可に向けて署名のご協力をお願い致します